2024/12/02
古い家でも耐震補強で命を守れる!
こんにちは!
井尻ハウビングの広報担当です。
能登や熊本の大地震など大きな地震が増えている昨今、
ご自宅の耐震性能が気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はお家の耐震性能や耐震補強工事についてご紹介をしていきたいと思います!
耐震補強工事を検討するにあたって、大事になるのは建物が「いつ建てられたか」です。
住宅を建てる際には「建築基準法」を守らなければならず、その中に耐震性能の基準が定められています。
建築基準法も法改正を繰り返して、少しずつ耐震性能に対する基準も厳しくなっています。
1950年から1981年5月31日までに建築確認申請を受けた建物を「旧耐震」
1981年6月1日以降に建築確認申請を受けた建物を「新耐震」と呼ばれており、
耐震性能の基準も大きく変わってきます。
「旧耐震」の建物は震度5の地震で倒壊しないことを基準とされており、
それ以上の性能は求められていません。
それに比べて「新耐震」の建物は震度5の地震では軽微な損傷に留まり、
震度6~7の大地震でも建物が倒壊しないことを基準としております。
建物の建てられた年数によって耐震性能も大きく違うので、まずは建築年月日を確認しましょう。
しかし、雨漏りやシロアリなどの被害によっては設計通りの耐震性能が発揮されていない可能性もございますのでご注意ください。
中古物件を購入後、大規模のリノベーションをする際に合わせて耐震補強もご検討頂くことをおススメします。
リノベーションで断熱材を入れ替えたり下地を新しくするのであれば、
耐震補強を行う絶好のチャンスです。
解体時にどの程度の補強が必要か、現状の耐震性能も把握しやすくなります。
リノベーションとは別で耐震補強を行うとコストも二重にかかってしまう為、
同じタイミングで工事をすることで費用的にもメリットがありますね。
また、能登半島地震での被害の調査結果が驚くべきものでした。
木造住宅の被害状況もわかったようです。
倒壊した建物は、
旧耐震が19.4%
新耐震が5.4%
2000年以降の改正以降の建物が0.7%
という結果が出ており、倒壊した建物のほとんどが旧耐震ということでした。
ですが、旧耐震の建物で耐震リフォームを行った建物38棟のうち、
無被害が13棟、軽微から中破までが22棟、大破が3棟であり、
倒壊・崩壊した建築物は0だったという結果が!
つまり、命を守るためには耐震リフォームが大切になってきます!
この調査結果は国土交通省国土技術政策総合研究所から出ていました。
ご興味あればご覧になってください。→こちら
では、実際に耐震補強をする場合どんな工事をするのでしょうか。
木造戸建て住宅の耐震補強工事についてご紹介させて頂きます!
【屋根葺き替え】
瓦などの重い屋根材からガルバリウム鋼板などの金属系の軽い屋根材に葺き替えることで建物にかかる重みを軽減し、耐震性能を高めることができます。
BEFORE
AFTER
【基礎、土台部分】
既存の基礎に鉄筋が入っていない場合は、アンカーボルトを打って補強を行い強固にします。
基礎の上に木材の土台が乗っているのですが、湿気などで腐食していたりシロアリの被害に合っていることがあります。
その場合は土台を取替、あるいは補強が必要となります。
5年~10年に1度は床下のシロアリ防除処理を行う事をおススメします!
築年数が経っているお家は基礎がしっかりしていないことも。
その場合は基礎の補強もしていきます。
【壁】
木造住宅の場合、壁の中の柱と柱の間に筋交いという斜めの部材が入っています。
この筋交いの接合部分を金属で補強します。
こういった建物を支える「耐力壁」をバランスよく配置することで
建物全体の耐震性能を高めることができます。
その他にも柱と土台や梁などの接合部を金物で接合して、
補強することで建物全体の耐震性が上がります。
片方だけあった筋交いをダブルに補強
小さかった梁には足してボルトで補強して強度を増していきます
耐震性能はなかなか目で見てわかる部分ではありません。
ただ、万が一の災害の際に耐震性能の高い住宅とそうでない住宅とでは
被害状況が全然変わってきます。
安全に暮らしていく上で欠かせない部分になってきますので、
興味がございましたら是非お問い合わせください!